薬剤師が最も注目する造血細胞癌の薬剤の一つに、国内で薬価収載された新規分子標的薬「エルゾンリス(一般名:タグラキソフスプ)」があります。
希少な血液がんである「芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)」に対する本邦初の治療薬として、非常に高い関心を集めています。
また、現在オンコロジー領域の薬剤師から熱い視線が注がれている主な薬剤・治療法は以下の通りです。
- 芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)治療薬
エルゾンリス(タグラキソフスプ)
特徴: CD123を標的とする遺伝子組換え融合タンパク質製剤。
これまでに確立された標準治療がなかったBPDCNに対して、欧米に続き国内でも承認・薬価収載(2026年3月)され、新たな治療の選択肢として注目されています。
- 多発性骨髄腫治療薬
ブーレンレップ(ベランタマブ マホドチン)
特徴: 本邦初のBCMA(B細胞成熟抗原)を標的とする抗体薬物複合体(ADC)。
再発・難治性の多発性骨髄腫患者に対し、既存薬とは異なる作用機序で強力な抗腫瘍効果を発揮します。
- 次世代の白血病・リンパ腫分子標的薬
ジャイパーカ(ピルトブルチニブ)
特徴: 他のBTK阻害剤に抵抗性・不耐容の患者にも有効性を示す、非共有結合型の次世代BTK阻害剤。
アイクルシグ(ポナチニブ)
特徴: 従来のTKI(チロシンキナーゼ阻害剤)に抵抗性を示すT315I変異を有する慢性骨髄性白血病(CML)などに切り札として用いられる第三世代TKI。
- がん免疫療法(CAR-T細胞療法)
既存の「キムリア」「イエスカルタ」「ブレヤンジ」「アベクマ」といった4製品に加え、国内外の学会では固形がんや自己免疫疾患への適応拡大、体内でCAR-Tを生成させる「in vivo CAR-T」などの次世代技術の臨床データが大きな注目を集めています。
※各薬剤の処方検討、調剤時の曝露対策、重篤な副作用(サイトカイン放出症候群など)のモニタリングは、薬剤師の専門性が強く発揮される領域となっています。








