近年の前立腺癌治療薬は、PSMAを標的とした「放射性リガンド療法」や「PARP阻害薬」など、遺伝子や分子レベルでがん細胞をピンポイントで攻撃する個別化医療(プレシジョン・メディシン)が主流となっています。
主な最新の治療薬・治療法は以下の通りです。
- 放射性リガンド療法(セラノスティクス)
プルヴィクト(一般名:ルテチウムビピボチドテトラキセタン / (177Lu-PSMA-617))
がん細胞の表面にある「PSMA」という目印に結合し、放射線を放出して細胞をピンポイントで攻撃する最新の核医学治療です。
遠隔転移のある去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)を対象に、日本でも承認され臨床使用が開始されています。
純国産の放射性治療薬候補((^{211}At-NpG-PSMA))
日本国内でも、アルファ線を用いた新たな次世代放射性治療薬の医師主導治験が進められており、今後の治療選択肢として期待されています。
- 分子標的薬(PARP阻害薬)
ターゼナ(一般名:タラゾパリブ)
遺伝子変異(BRCA遺伝子変異など)を持つ遠隔転移のある去勢抵抗性前立腺癌に対して適応となる薬剤です。
特定の遺伝子異常をターゲットとすることで、高い治療効果を発揮します。
リムパーザ(一般名:オラパリブ)
こちらも同じくPARP阻害薬で、単剤または内分泌療法(アビラテロンなど)との併用により、進行した前立腺癌の生存期間の延長に寄与しています。
- 新規ホルモン剤・受容体拮抗薬
アンドロゲン(男性ホルモン)の合成や働きを強力に抑える次世代ホルモン剤(ARSI)として、イクスタンジ(エンザルタミド)、ザイティガ(アビラテロン)、アーリーダ(アパルタミド) などが広く使用されています。
近年では、これらの薬剤を使用するタイミングが早期化しており、転移性ホルモン感受性前立腺癌(mHSPC)の段階から積極的に使用されるようになっています。
最新の標準治療やご自身の症状に対する薬剤の適応については、日本泌尿器科学会の前立腺癌診療ガイドラインをご確認ください。
また、お近くの順天堂大学医学部附属病院や大阪大学医学部附属病院などの高度専門医療機関で詳しい診断や治療相談が可能です。








