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甘露飲(かんろいん)は、主に口腔内の炎症や熱感に対して優れた効果を発揮する漢方薬です。

薬剤師
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甘露飲(かんろいん)は、主に口腔内の炎症や熱感に対して優れた効果を発揮する漢方薬です。

薬剤師的な視点(薬理・現代医学的解釈)と、漢方療法(中医学・伝統医学)の観点から詳しく考察します。

薬剤師的な考察(現代医学・薬理的視点)

甘露飲は、粘膜の炎症を鎮めながら組織の修復を促す「滋潤性抗炎症薬」と捉えることができます。

抗炎症・抗菌作用: 配合生薬の黄芩(おうごん)や山梔子(さんしし)に含まれる成分(バイカリン、ゲニポシドなど)が、強い抗炎症作用を発揮し、粘膜の赤みや腫れを抑えます。

組織修復・粘膜保護: 地黄(じおう)や麦門冬(ばくもんどう)が、乾燥した口腔粘膜に潤いを与えて組織の再生を促し、潰瘍(口内炎)の治癒を早めます。

微小循環の改善: 当帰(とうき)が局所の血流を改善し、炎症で傷ついた組織へ栄養を補給します。

服薬指導の注意点: 地黄が含まれるため、胃腸が著しく弱い患者では胃もたれや下痢を起こす可能性があります。

また、甘草(かんぞう)を含むため、長期服用時の偽アルドステロン症(高血圧や低カリウム血症)への注意が必要です。

漢方療法の観点(中医学・伝統医学的視点)

中医学において、甘露飲は「滋陰清熱(じいんせいねつ)」および「利湿(りしつ)」の効能を持つ代表方剤です。

病態のターゲット: 「胃中湿熱(いちゅうしつねつ)」と「陰虚火旺(いんきょかおう)」が混在する状態に適しています。

暴飲暴食などで胃に熱がこもり、同時に体内の潤い(陰液)が不足して生じる、しつこい炎症に用います。

口臭へのアプローチ: 胃の熱が上昇して起こる、生臭い、または熱感を伴う口臭(胃熱口臭)の根本治療によく使われます。

主な適応症:

繰り返す頑固な口内炎

歯周病・歯肉炎(歯茎の腫れ・出血)

口腔乾燥症(ドライマウス)に伴う舌の痛み

方意(生薬の組み合わせ): 麦門冬・天門冬・生地黄で徹底的に「陰」を補って熱の根本を鎮め、黄芩・山梔子で燃え上がっている「火(炎症)」を直接消し止めます。

小太郎漢方匙倶楽部(さじくらぶ)とは、小太郎漢方製薬株式会社が2005年に発足させた、細粒剤の漢方薬を中心に取り扱う漢方相談店のネットワーク(専門会)です。
小太郎漢方匙倶楽部(さじくらぶ)とは、小太郎漢方製薬株式会社が2005年に発足させた、細粒剤の漢方薬を中心に取り扱う漢方相談店のネットワーク(専門会)です。漢方薬を専門的に扱う薬局や薬店が加盟しています。匙倶楽部の概要と特徴名前の由来:細粒…
プロフィール
パンダ

大阪府の「堺市(さかいし)」に住んでいる現役の薬剤師(パンダ)です。
過去は調剤薬局の開設者&管理薬剤師を30年以上経験しておりましたが、新たに病院薬剤師として勤務しております。当サイトは、自身の備忘録を兼ねて、記憶を綴る個人ブログです。
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