薬剤師・お薬専門ブログ (yaku7.jp)

病院のお薬

薬剤師

服薬指導の難度が高い薬とは、使い方を誤ると重篤な副作用を招く「ハイリスク薬(特に安全管理が必要な医薬品)」や、患者の精神的ケアや手技の確認が不可欠な薬剤を指します。

服薬指導の難度が高い薬とは、使い方を誤ると重篤な副作用を招く「ハイリスク薬(特に安全管理が必要な医薬品)」や、患者の精神的ケアや手技の確認が不可欠な薬剤を指します。薬剤師には、厳格な副作用モニタリングと個別の生活背景に合わせた指導が求められ...
薬剤師

慢性関節リウマチ(以下、関節リウマチ:RA)は、長期にわたる薬物治療と高い自己管理能力が求められる進行性の自己免疫疾患です。

慢性関節リウマチ(以下、関節リウマチ:RA)は、長期にわたる薬物治療と高い自己管理能力が求められる進行性の自己免疫疾患です。近年、薬剤師の積極的なケア介入が、患者の服薬アドヒアランスを最大59%改善させるというデータ も報告されており、薬剤...
薬剤師

簡易懸濁法は、経管栄養チューブの閉塞防止や、看護師の与薬業務軽減を目的に開発された投与法です。

簡易懸濁法は、経管栄養チューブの閉塞防止や、看護師の与薬業務軽減を目的に開発された投与法です。薬剤師の観点からは、従来の「粉砕法」と比較してチューブ通過性や薬物の安定性に優れる一方、剤形ごとの特性に応じた厳密な可否判断が求められます。薬剤師...
薬剤師

線維筋痛症(FM)の薬物療法は、急性炎症や組織損傷をターゲットとする従来の消炎鎮痛薬(NSAIDsなど)が無効であり、中枢神経系における「痛みの伝達過剰」と「抑制系の機能低下(痛覚変調性疼痛)」の是正が基本となります。

線維筋痛症(FM)の薬物療法は、急性炎症や組織損傷をターゲットとする従来の消炎鎮痛薬(NSAIDsなど)が無効であり、中枢神経系における「痛みの伝達過剰」と「抑制系の機能低下(痛覚変調性疼痛)」の是正が基本となります。2026年現在の最新ト...
薬剤師

更年期女性における陰部掻痒症(デリケートゾーンのかゆみ)は、エストロゲン低下に伴う局所の構造的・環境的変化が主因であり、薬剤師には単なる対症療法にとどまらない病態に基づいた薬剤選択と生活指導が求められます。

更年期女性における陰部掻痒症(デリケートゾーンのかゆみ)は、エストロゲン低下に伴う局所の構造的・環境的変化が主因であり、薬剤師には単なる対症療法にとどまらない病態に基づいた薬剤選択と生活指導が求められます。以下に、薬剤師の視点から捉えた病態...
薬剤師

淋病(淋菌感染症)の薬物療法において、薬剤師は「薬剤耐性(AMR)への強い警戒」と「注射薬による1回完結治療の把握」を主軸に薬学的管理を行います。

淋病(淋菌感染症)の薬物療法において、薬剤師は「薬剤耐性(AMR)への強い警戒」と「注射薬による1回完結治療の把握」を主軸に薬学的管理を行います。現在、内服抗菌薬による有効な治療は難しくなっており、確実な治療と感染拡大防止の観点から以下のポ...
医療雑記

劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の薬物療法は、高用量のペニシリン系抗菌薬とクリンダマイシンの併用療法が基本です。

劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の薬物療法は、高用量のペニシリン系抗菌薬とクリンダマイシンの併用療法が基本です。細菌の増殖と毒素の産生を強力に抑え込むため、迅速かつ集中治療室(ICU)等での集学的な管理下で行われます。抗菌薬療法(薬...
薬剤師

子宮頸がんの薬物療法における薬剤師の役割は、治療効果の最大化と副作用(有害事象)の最小化を両立し、患者の生活の質(QOL)を維持することです。

子宮頸がんの薬物療法における薬剤師の役割は、治療効果の最大化と副作用(有害事象)の最小化を両立し、患者の生活の質(QOL)を維持することです。進行度や治療目的に応じてレジメン(治療計画)が大きく異なるため、薬剤師には多角的な視点と専門的な考...
薬剤師

近年における膵臓癌(膵がん)の治療薬は、これまで有効な薬剤が少なかった状況から一転し、遺伝子変異を標的とした「個別化医療(プレシジョン・メディシン)」や「画期的な新薬」の登場によって急速な進歩を遂げています。

近年における膵臓癌(膵がん)の治療薬は、これまで有効な薬剤が少なかった状況から一転し、遺伝子変異を標的とした「個別化医療(プレシジョン・メディシン)」や「画期的な新薬」の登場によって急速な進歩を遂げています。最新の治療薬および研究動向は以下...
薬剤師

現在、脳腫瘍領域で最も注目されているのは、神経膠腫(グリオーマ)の進行を長期間抑える経口分子標的薬「ボラシデニブ(製品名:ボラニゴ)」です。

現在、脳腫瘍領域で最も注目されているのは、神経膠腫(グリオーマ)の進行を長期間抑える経口分子標的薬「ボラシデニブ(製品名:ボラニゴ)」です。これまで約20年間にわたり新規治療薬がなかったこの分野において、日本で承認・発売された待望の画期的新...
薬剤師

薬剤師が最も注目する造血細胞癌の薬剤の一つに、国内で薬価収載された新規分子標的薬「エルゾンリス(一般名:タグラキソフスプ)」があります。

薬剤師が最も注目する造血細胞癌の薬剤の一つに、国内で薬価収載された新規分子標的薬「エルゾンリス(一般名:タグラキソフスプ)」があります。希少な血液がんである「芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)」に対する本邦初の治療薬として、非常に高...
薬剤師的な思考・観点

薬剤師が最も注目している免疫製剤は、がん治療のパラダイムシフトを牽引し続ける「免疫チェックポイント阻害剤(オプジーボやキイトルーダなど)」 と、喘息やアレルギー領域の治療を大きく変えた「抗体医薬(生物学的製剤)」 です。

薬剤師が最も注目している免疫製剤は、がん治療のパラダイムシフトを牽引し続ける「免疫チェックポイント阻害剤(オプジーボやキイトルーダなど)」 と、喘息やアレルギー領域の治療を大きく変えた「抗体医薬(生物学的製剤)」 です。現在、医療現場で特に...
薬剤師

イベニティ(一般名:ロモソズマブ)は、骨形成促進作用と骨吸収抑制作用を併せ持つ「デュアル・エフェクト」が特徴の抗スクレロスチン抗体製剤です。

イベニティ(一般名:ロモソズマブ)は、骨形成促進作用と骨吸収抑制作用を併せ持つ「デュアル・エフェクト」が特徴の抗スクレロスチン抗体製剤です。極めて強力な骨密度上昇効果を持つ一方、薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)や心血管系事象などの重篤なリスク...
薬剤師

レナードの朝 素晴らしい映画 薬剤師の考察と観点。

レナードの朝 素晴らしい映画 薬剤師の考察と観点。『レナードの朝』は、嗜眠性脳炎の患者たちが新薬「L-DOPA」により奇跡的な目覚め(覚醒)と葛藤を経験する実話に基づく名作です。薬剤師の観点からは、画期的な新薬の発見がもたらす「薬の光と影」...
薬剤師

ロスバスタチンの歴史と、世界的な戦略についての考察

ロスバスタチンの歴史と、世界的な戦略についての考察ロスバスタチン(製品名:クレストールなど)は、塩野義製薬が創出し、アストラゼネカ社(英)が開発した強力なスタチン系脂質異常症治療薬です。他のスタチン系薬剤と比較して、強力なLDLコレステロー...
薬剤師

ヴィアトリス製薬の抗うつ薬「イフェクサーSRカプセル」が、2026年3月に日本で初めて「全般不安症(GAD)」の適応追加の承認を取得しました。

ヴィアトリス製薬の抗うつ薬「イフェクサーSRカプセル」が、2026年3月に日本で初めて「全般不安症(GAD)」の適応追加の承認を取得しました。これまで日本国内には全般不安症に対して正式に承認された治療薬が存在しなかったため、これが日本初かつ...
薬局DX

薬局やドラッグストア業界における「店長兼戦略室オフィス」とは、現場の店舗運営(店長)と、全社的なDX推進(戦略室)を兼務し、ボトムアップでデジタル改革を牽引するハイブリッドな役職や役割を指します。

薬局やドラッグストア業界における「店長兼戦略室オフィス」とは、現場の店舗運営(店長)と、全社的なDX推進(戦略室)を兼務し、ボトムアップでデジタル改革を牽引するハイブリッドな役職や役割を指します。なぜ「店長」が「DX」を牽引するのか?現場課...
薬剤師

血液製剤の管理簿や使用記録を「20年間」保存する理由は、万が一感染症が発生した場合に、投与された患者を迅速に特定し、健康被害の拡大を防ぐためです。

血液製剤の管理簿や使用記録を「20年間」保存する理由は、万が一感染症が発生した場合に、投与された患者を迅速に特定し、健康被害の拡大を防ぐためです。主な理由は以下の通りです感染症の把握: 輸血後に未知の感染症や遅発性の感染症(vCJDなど)が...
薬剤師

2026年(令和8年)6月の調剤報酬改定において、電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスの普及に向けた評価が抜本的に再編されました。

2026年(令和8年)6月の調剤報酬改定において、電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスの普及に向けた評価が抜本的に再編されました。従来の「医療DX推進体制整備加算」が廃止され、新たに「電子的調剤情報連携体制整備加算(8点・月1回)」が新設...
医療雑記

2026年5月13日の中医協総会にて、日本イーライリリーの2型糖尿病治療薬「マンジャロ皮下注」(一般名:チルゼパチド)の薬価を一律25%引き下げることが了承されました。適用日は2026年8月1日です。

2026年5月13日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会にて、日本イーライリリーの2型糖尿病治療薬「マンジャロ皮下注」(一般名:チルゼパチド)の薬価を一律25%引き下げることが了承されました。適用日は2026年8月1日です。今回の引き下げ...
医療情報

中央社会保険医療協議会(中医協)総会が、iPS細胞由来の再生医療等製品として世界初となる「アムシェプリ」など、新たな再生医療等製品の薬価基準収載を了承しました。

中央社会保険医療協議会(中医協)総会が、iPS細胞由来の再生医療等製品として世界初となる「アムシェプリ」など、新たな再生医療等製品の薬価基準収載を了承しました。日本の医療・バイオテクノロジー界における歴史的なニュースですね。この決定に関する...
医療情報

ラベプラゾールナトリウム(Rabeprazole Sodium)は、胃酸の分泌を強力に抑えるプロトンポンプ阻害薬(PPI)です。

ラベプラゾールナトリウム(Rabeprazole Sodium)は、胃酸の分泌を強力に抑えるプロトンポンプ阻害薬(PPI)です。胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの治療や、ヘリコバクター・ピロリの除菌補助に用いられ、国内ではパリエットな...
医療情報

MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)は、麻しん(はしか)と風しんを同時に予防する生ワクチンです。

MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)は、麻しん(はしか)と風しんを同時に予防する生ワクチンです。1歳児(第1期)と小学校入学前1年間(第2期)の計2回が定期接種。95%以上の高い抗体陽性率を誇り、特に大人の感染・重症化予防のためにも重要...
医療情報

2025年4月より帯状疱疹ワクチンは50歳以上を対象に定期接種(B類疾病)化され、65歳以上や特定の年齢で費用助成が利用可能です。

2025年4月より帯状疱疹ワクチンは50歳以上を対象に定期接種(B類疾病)化され、65歳以上や特定の年齢で費用助成が利用可能です。効果が高い「不活化ワクチン(シングリックス)」と1回接種の「生ワクチン」の2種類があり、50歳以上で水痘(水疱...
医療雑記

帯状疱疹ワクチン「シングリックス」は、高い発症予防効果を持つ一方で、副反応や費用面での短所もあります。

帯状疱疹ワクチン「シングリックス」は、高い発症予防効果を持つ一方で、副反応や費用面での短所もあります。以下に、主な長所と短所をまとめました。シングリックスの長所(メリット)非常に高い予防効果50歳以上で約97%、70歳以上でも約90%の帯状...
医療雑記

オーグメンチン(配合錠 125SS・250RS)が品薄となっている主な理由は、世界的な需要の急増に対し、海外製造所の供給能力が追いついていないためです。 

オーグメンチン(配合錠 125SS・250RS)が品薄となっている主な理由は、世界的な需要の急増に対し、海外製造所の供給能力が追いついていないためです。 具体的には以下の要因が重なっています。世界的な需要の増大: 日本国内だけでなく、世界各...
医療雑記

沢井製薬の総合消化酵素製剤「マックターゼ配合錠」は、製造設備故障と安定供給体制の見直しにより、一部包装の販売・供給が中止または制限されています。

沢井製薬の総合消化酵素製剤「マックターゼ配合錠」は、製造設備故障と安定供給体制の見直しにより、一部包装の販売・供給が中止または制限されています。バラ1000錠は2024年8月、PTP100錠/1000錠は2025年11月上旬の在庫消尽をもっ...
医療雑記

タケキャブ(一般名:ボノプラザン)は、従来のPPI(プロトンポンプ阻害薬)より速く強力に胃酸分泌を抑える「P-CAB(カリウムイオン競合型アシッドブロッカー)」という新しいタイプの胃薬です。

タケキャブ(一般名:ボノプラザン)は、従来のPPI(プロトンポンプ阻害薬)より速く強力に胃酸分泌を抑える「P-CAB(カリウムイオン競合型アシッドブロッカー)」という新しいタイプの胃薬です。逆流性食道炎や胃・十二指腸潰瘍の治療に用いられ、1...
医療雑記

ゾルピデム酒石酸塩は、主に不眠症の治療に用いられる非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

ゾルピデム酒石酸塩は、主に不眠症の治療に用いられる非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。先発医薬品の商品名は「マイスリー」で、現在は多くの製薬会社からジェネリック医薬品(後発品)が販売されています。💊 主な特徴と効果即効性: 服用後、短時間で効...