薬剤師・お薬専門ブログ (yaku7.jp)

当サイトはプロモーション情報[PR]を含みます。

いわゆる「ゾンビタバコ」とは、国内未承認の麻酔導入剤・鎮静剤成分であるエトミデートを電子たばこ等に混入させて吸引する危険ドラッグです。

危険ドラッグ
この記事は約2分で読めます。

いわゆる「ゾンビタバコ」とは、国内未承認の麻酔導入剤・鎮静剤成分であるエトミデートを電子たばこ等に混入させて吸引する危険ドラッグです。

過剰摂取すると意識障害や手足のけいれんを引き起こし、ゾンビのように歩行が困難になることから名付けられました。

薬剤師の視点から、この薬物の危険性と乱用のメカニズムを解説します。

  1. 薬理学的作用と危険性

エトミデートは本来、医療現場で短時間作用型の静脈麻酔薬として厳密な管理下で使用される成分です。

脳のGABA受容体に作用して中枢神経を強力に抑制します。

急性毒性

乱用目的での過剰摂取は、重度の意識混濁や昏睡、呼吸抑制、手足の異常なけいれんや硬直を引き起こします。

身体的リスク

嘔吐による窒息や、意識消失中の事故など、生命に関わる重大なリスクを伴います。

  1. 「依存」と「薬物動態」の観点

エトミデートは作用時間が短い(速効性かつ消失が早い)ため、効果が切れると強い不快感や渇望感に襲われやすく、短時間で頻回に吸引を繰り返す乱用スパイラルに陥りやすい薬物動態学的特徴を持っています。

耐性と離脱: 継続使用により耐性が形成され、使用を中止すると不眠、強い不安、振戦などの離脱症状が現れるリスクが高いとされています。

違法性: 国内では現在、医薬品医療機器法に基づく「指定薬物」に指定されており、所持・使用・販売は厳しく規制されています。

  1. 電子たばこ(VAPE)を通じた拡散の罠

通常、麻酔薬は医療従事者が点滴などで厳重に投与量を管理します。

しかし、これを粉末化してリキッドに溶かし、電子たばこで吸引する行為は非常に危険です。

正確な用量管理の不能: 吸引では血中濃度が急激に跳ね上がりやすく、オーバードーズ(過剰摂取)による急性中毒が極めて起こりやすい仕様となっています。

プロフィール
パンダ

大阪府の「堺市(さかいし)」に住んでいる現役の薬剤師(パンダ)です。
過去は調剤薬局の開設者&管理薬剤師を30年以上経験しておりましたが、新たに病院薬剤師として勤務しております。当サイトは、自身の備忘録を兼ねて、記憶を綴る個人ブログです。
サイト名:【薬剤師ブログ】yaku7.jp

パンダをフォローする
登録されているカテゴリー一覧(リアル版)
[PR]
危険ドラッグ医療雑記
シェアする
タイトルとURLをコピーしました