調剤薬局の経営権売却(M&A)は、主に「株式譲渡」または「事業譲渡」のいずれかの手法で行われます。
経営権を丸ごと引き継ぐ場合は、手続きが簡便な株式譲渡が一般的です。
- 売却の主な手法
株式譲渡: 会社の株式を買い手に売却し、経営権を移転させます。
法人の資産・負債や契約関係がそのまま引き継がれるため、手続きが比較的スムーズです。
事業譲渡: 薬局事業(店舗、在庫、従業員など)の一部または全部を選択して売却します。
会社自体は手元に残りますが、許認可(薬局開設許可など)の再取得や保険薬局の遡及申請(新規取り直し)などの複雑な行政手続きが必要です。
- 売却価格の決まり方
売却価格は、一般的に「時価純資産(資産-負債)+営業権(のれん代)」で算出されます。
営業権の目安: 実質利益の2〜5年分程度が相場とされますが、立地、技術料の算定状況、処方元のドクターとの関係、在宅業務の実績などによって大きく変動します。
- スムーズな売却のためのポイント
薬剤師・従業員の定着: 薬剤師不足の中、有資格者が継続して勤務できる環境は買い手にとって大きな魅力になります。
在庫管理の適正化: 使用期限切れや不動在庫が多いとマイナス査定の原因となります。
処方元との関係性: 特定の医療機関への依存度が高い場合、そのドクターの年齢や後継者の有無がリスクと見なされることがあります。
- 売却の流れ
専門会社への相談: ネグジット総研 や バトンズ などのM&A仲介会社に相談し、企業価値算定を行います。
マッチング: 買い手候補との面談や店舗視察を行います。
基本合意・デューデリジェンス: 買い手による財務や法務の精査を受けます。
最終契約・引き渡し: 譲渡契約を締結し、経営権を移管します。



