線維筋痛症は、全身や広範囲の筋肉・関節に3ヶ月以上続く慢性的な激しい痛み、疲労感、不眠などを伴う原因不明の疾患です。
全身の痛みに対し検査(血液検査・レントゲン等)では異常が見つからないのが特徴で、脳の痛みの処理機能が低下し、過剰に増幅されている状態(中枢性感作)と考えられています。
特徴と概要
症状: 全身の激しい痛み(全身痛)、猛烈な疲労感、睡眠障害、精神的な落ち込み(うつ状態)、認知機能障害(「ブレインフォグ」と呼ばれる記憶力低下や集中力低下)、腹痛、頭痛など。
患者層:
40〜50代の女性に多い(女性が男性の約4〜7倍)。
日本国内の患者数: 推定約200万人以上(人口の約1.6〜2.1%)とされる。
原因: 不明。ストレス、ウイルス感染、精神的な外傷、肉体的な過負荷などがきっかけで発症するといわれている。
診断・治療: 血液検査では異常が出ないため、症状に基づいて臨床的に診断される。
抗うつ薬、抗てんかん薬、慢性疼痛治療薬などの薬物療法や、運動療法、睡眠の改善、ストレス管理を組み合わせて治療する。
日常生活への影響と理解
外見からは分かりにくく、「怠けている」などと誤解されやすいため、周囲の理解が非常に重要です。痛みで生活の質(QOL)が著しく低下し、仕事を休まざるを得ないケースもあります。
※厚生労働省の「指定難病」には含まれていないが、長期の療養が必要な疾患とされている。
相談先
線維筋痛症の専門的な診療を行うリウマチ・膠原病内科、疼痛緩和科(ペインクリニック)を受診することが推奨される。




