ハンチントン病は、脳の神経細胞が徐々に減少する遺伝性の進行性難病(指定難病8)です。
30〜40代で発症しやすく、舞踏運動(顔や四肢が勝手に動く)、精神症状、認知症が主症状。原因はHTT遺伝子の異常(CAGリピートの伸長)で、50%の確率で子供に遺伝します。現状では対症療法が中心ですが、根本的治療の研究が進められています。
- ハンチントン病の主な初期症状
初期は「性格が少し変わった」「細かい作業ができなくなった」といった軽微な変化から始まります。
運動症状(舞踏運動): 自分の意思とは無関係に、顔をしかめる、手足がすばやく動く、首を振るなどの動きが現れます。最初は「くせ」や「そそっかしさ」に見えることもあります
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精神・行動症状: 怒りっぽくなる、うつ状態になる、落ち着きがなくなる、異様に同じ行動を繰り返すなど。
認知機能の低下: 物忘れよりも、計画を立てる、全体を把握する能力の低下が目立ちます。
- 原因と遺伝の仕組み
遺伝子の異常: 第4染色体にあるHTT遺伝子のDNA配列「CAG」の繰り返しが、通常より多くなる(異常伸長)ことが原因です。この伸長により、脳(特に大脳基底核)の細胞が失われます。
優性遺伝: 両親のどちらかが発症している場合、男女問わず子供に50%の確率で遺伝する「常染色体優性遺伝」です。
- 病気の進行と診断
進行性: 徐々に運動障害(歩行不安定、会話や食事が困難)や認知症が進行し、最終的には介護が必要となります。
診断: 症状や家族歴をもとに、遺伝子検査(血液検査)でCAGの繰り返し回数を測定して診断します。
若年型: 20歳以下で発症する「若年型ハンチントン病」もあり、進行が速い傾向があります。
- 治療とケア
現時点では根本的な治療法は確立されておらず、症状を和らげる対症療法が中心です。
薬物療法: 舞踏運動を抑える薬や、精神症状を改善する薬(抗精神病薬など)を使用します。
リハビリ: 理学療法や作業療法で機能低下の維持・改善を図ります。
研究の現状: 異常な遺伝子配列を短縮する研究(大阪大学の核酸標的低分子化合物など)が進められています。
※詳細な情報や相談は、指定難病の相談窓口(保健所など)や、神経内科を受診してください。




