PK/PD(ピーケーピーディー)とは、薬が体内でどのように動くか(PK)と、その薬が体にどのような効果をもたらすか(PD)を組み合わせて考える理論のことで、特に抗菌薬(抗生物質)の適切な投与設計において非常に重要な指標となります。

PK(Pharmacokinetics:薬物動態)
「体が薬に対して何をするか」を表します。以下の4つのプロセス(ADME)で構成されます。
Absorption(吸収):薬が血中に入ること。
Distribution(分布):血中から組織や細胞へ広がること。
Metabolism(代謝):肝臓などで別の物質に分解されること。
Excretion(排泄):腎臓などから尿や便として体外へ出ること。
PD(Pharmacodynamics:薬力学)
「薬が体に対して何をするか」を表します。
薬の濃度によって、どれだけ菌が死ぬか、あるいは血圧がどれくらい下がるかといった薬理作用や副作用の関係を指します。

PK/PDの主要な指標(抗菌薬の場合)
抗菌薬の治療効果を最大化し、かつ耐性菌の出現を抑えるために、以下の3つのパターンで評価されます。
なぜPK/PDが重要なのか?
治療効果の最大化: 患者さん一人ひとりの状態(腎機能など)に合わせて、最も効果的な量を計算できます。
耐性菌の抑制: 中途半端な濃度(MSW:耐性菌選択域)で薬を使い続けると、菌が薬に慣れて効かなくなるため、それを防ぐ適切な投与を計画できます。
より詳細なガイドラインについては、日本化学療法学会のPK/PDガイドライン などを参照してください。
抗菌薬のPK/PDガイドライン|委員会報告・ガイドライン|公益社団法人日本化学療法学会




