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尿路結石の薬物療法は、痛みの緩和と結石の自然排出(保存的治療)、および再発予防を目的とします。

薬剤師
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尿路結石の薬物療法は、痛みの緩和と結石の自然排出(保存的治療)、および再発予防を目的とします。

結石の成分に応じて、排石促進薬、尿アルカリ化薬、鎮痛薬などを適切に使い分け、生活習慣指導と組み合わせることが基本となります。

  1. 尿路結石の薬物療法

尿路結石の治療は、主に自然排出を待つ「保存的治療」と、薬で溶かす「溶解療法」、そして「再発予防」の3つに分けられます。

保存的・対症療法(自然排石の促進)

α ₁受容体遮断薬:尿管の平滑筋を弛緩させることで、結石の排出を促します。

鎮痛薬(NSAIDs):結石が尿管に詰まった際の激痛(疝痛発作)を和らげます。

鎮痙薬:尿管の異常なけいれん(スパズム)を鎮めます。

生薬製剤(ウロカルンなど):排石促進や利尿を目的として使用されます。

溶解療法

すべての結石が薬で溶けるわけではありません。薬で溶かせるのは「尿酸結石」と「シスチン結石」のみです。

尿アルカリ化薬(クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム製剤):尿をアルカリ性に傾けることで、これらの結石を溶解・予防します。

チオラ(ティオプロニン):シスチン結石に対してシスチン同士の結合を切り、尿に溶けやすくします。

再発予防

結石の約8〜9割を占める「シュウ酸カルシウム結石」に対しては、再発予防が非常に重要です。

クエン酸製剤:尿中のカルシウムとシュウ酸の結合を防ぐ作用があるため、再発予防薬として用いられます。

サイアザイド系利尿薬:尿中へのカルシウム排泄量を減らす目的で使用されることがあります。

  1. 薬剤師的考察(服薬指導とアドヒアランスの向上)

① 薬の限界と「水分摂取」の重要性の指導

患者さんの中には「薬を飲めば結石がすぐに溶けて流れる」と誤解している方も少なくありません。

結石を溶かせるタイプは限られており、多くは「薬は痛みを取り、尿管を広げて自力で出しやすくするためのもの」であることを伝える必要があります。

そのため、1日2リットル以上の水分を意識的に摂り、尿量を増やして結石を押し流すことの重要性を服薬指導で強調することが鍵となります。

② 飲食物とビタミンCサプリメントの注意喚起

結石の大部分を占めるシュウ酸カルシウム結石は、シュウ酸の過剰摂取が大きな原因となります。

薬剤師は、シュウ酸を多く含む食品(ほうれん草、タケノコ、コーヒー、紅茶、緑茶、チョコレートなど)を日常的に摂りすぎていないかヒアリングし、適切な食事指導を行うことが望ましいです。

また、美容目的などで利用されるビタミンC(アスコルビン酸)の大量摂取は、体内で代謝されてシュウ酸に変換されるため、サプリメント等での過剰摂取を控えるようアドバイスすることも重要です。

③ 尿酸降下薬の選択における注意点

痛風や高尿酸血症を合併している患者さんで、尿酸の排泄を促すタイプの薬(ベンズブロマロンなど)が処方されている場合、尿中の尿酸濃度が高まり結石を誘発するリスクがあります。

薬剤師は処方監査において、尿路結石の既往歴や現在の結石の有無を確認し、医師へ処方提案や疑義照会を行う視点が求められます。

④ 排石促進薬の副作用モニタリング

α ₁遮断薬は、血管を広げる作用があるため、立ちくらみや血圧低下などの副作用を引き起こす可能性があります。

高齢者などに処方される場合は、服用後のふらつきや転倒に注意するよう指導することが大切です。

尿路結石の治療・予防や、特定の処方薬(ウロカルンやクエン酸製剤など)について、さらに具体的な服薬指導のポイントなどを深掘りすることも可能です。

プロフィール
パンダ

大阪府の「堺市(さかいし)」に住んでいる現役の薬剤師(パンダ)です。
過去は調剤薬局の開設者&管理薬剤師を30年以上経験しておりましたが、新たに病院薬剤師として勤務しております。当サイトは、自身の備忘録を兼ねて、記憶を綴る個人ブログです。
サイト名:【薬剤師ブログ】yaku7.jp

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