処方箋の記載義務および医薬品名の記載ルールについては、医師法および厚生労働省の通知(診療報酬請求書等の記載要領)により定められています。

結論から言うと、処方箋の規格は記載が必須であり、一般名処方の場合は会社名の記載は不要(むしろ含めない)、銘柄名処方の場合は会社名(販売名)の記載が必須となります。
以下に詳細をまとめます。
処方箋の必須記載事項(医師法施行規則 第21条)
処方箋に必ず記載しなければならない基本項目は以下の通りです。
患者の氏名・年齢
薬名(医薬品名)、分量、用法・用量
処方箋の交付年月日
使用期間(通常4日以内なら省略可)
医療機関の名称・所在地、医師の氏名(記名押印または署名)
医薬品名・規格の記載ルール
処方箋の「処方」欄に記載する薬の名前(銘柄名または一般名)と規格(含量)は、以下のルールに基づきます。
■銘柄名処方(商品名)の場合
薬価基準に記載されている販売名を記載。
規格(例:10mg、1錠など)は必須記載。
■一般名処方の場合
【般】+「有効成分名」+「剤形」+「含量」の形式で記載。
例:【般】ロキソプロフェンナトリウム錠60mg
規格(含量)の記載は必須。
ジェネリック会社名(製造販売業者)の記載義務
ジェネリック医薬品(後発医薬品)の記載については、「一般名処方」か「銘柄名処方(特定の会社を指定)」かで取扱いが異なります。
【一般名処方】の場合:会社名記載は不要(通常、記載しない)
厚生労働省が推奨する「一般名処方(【般】+成分名+規格)」では、特定のメーカー(会社名)を指定せず、薬局でどのメーカーのジェネリックでも調剤できるようにする仕組みです。そのため、会社名は記載しません。
【銘柄名処方】の場合:会社名(販売名)の記載が必要
医師が特定のメーカーのジェネリックを指名する(例:ファモチジン錠20mg「サワイ」)場合、その販売名の記載が必要です。
ただし、この場合は後発医薬品への変更調剤の対象にはならず、医師の指定したメーカーの薬を調剤します(変更不可の指定がある場合と同様)。
変更不可欄と後発医薬品
変更不可の指定:医師が「変更不可」欄に✓や×を記載した場合、薬剤師はジェネリックへの変更や、別のメーカーのジェネリックへの変更はできません。
後発医薬品の選定:一般名で処方されている場合、または銘柄名処方であっても「変更不可」の指示がない場合、薬局は供給状況に応じてジェネリック(メーカー)を選択して調剤し、結果を医師に報告します。
薬剤師の確認義務
処方箋の規格や内容が不明瞭な場合、薬剤師は処方医へ疑義照会を行う義務があります。




